夏休みの最後に、小学生たちに工作キットを買い与えた。
買ってほしいとも言われていないものを勝手に買ってきたのだから、いつまでに作れとか上手に作れとか言わずに「おもしろそうだから作ってみたら?」とだけ言って渡した。
夏休み終了まで、残りおよそ10日間。
これは工作キットを買い与えられた小学1年生、4年生、6年生の記録
【1日目】
購入したのはこの3点。
左から順に1年生、4年生、6年生用を想定して購入。
6年生は男児なので、右端のやや女の子向けと思われる「レンガのおうちつくろう」なんて興味持たないかもしれないとおもいきや「よし、おれレンガのおうちつくる♡」と気分よく開封したので内心安堵。思春期、意外とチョロい。
1日目は全員のやる気がちがう。
全員で材料をテーブル上に並べて作業手順を確認。
(しかし全員が作業したのはこの初日だけなのだった)
突出して作業が進んだのは次男4年生
カッターで木材を切ったり、やすりがけをする工程はあるものの、基本的には完成まで自分ひとりでできる内容。
どんな船をつくるか「海賊船」「漁船」「タグボート」の3つから選べ、耐水性の接着剤やアクリル絵の具をつかえば水に浮かべて遊べるようスクリューまで付属している。
せっかくだしスクリューつけて…アクリル絵の具使って…と大人は思うが「俺はそんなまどろっこしいものはいらねぇ。俺が目指すの麦わらの海賊船のみ!」
え ちょ待っ… ちゃんと工程確認した???と言いたくなるスピード感で船底を塗り始める。この間、外箱開封よりわずか3分ほどの出来事。
次々に塗る
とにかく塗る
たまに切る
にやにやしながら並べてみたり。
とにかく作業のスピード感が違う4年次男。
そんな次男のスピードにひっぱられたのが1年生末娘。
娘は「どうぶつハウス」そのものというよりキラキラシールに心奪われた様子。材料としてまつぼっくりが入っていて、これが本物のまつぼくっりなのか人工物なのか、家庭内で意見がわかれて今も結論は出ず。
開封3分後には色塗りを開始した兄に続いて、1年生も色塗り開始。
色のセレクトが激しい。
目が覚めるような真っ青な外壁のどうぶつハウス。
北欧風なおしゃれハウスに見えないこともない。
ハウスも塗り終えてないのに、住人のほうから塗っていくスタイル。
4年次男の「今日はここまでにするわ」の作業終了合図と同時に1年生の作業も終了。
一方、6年長男の作業スタイルは慎重かつ慎重。
仕様書をめちゃくちゃ読み込む。
熟読しつつ、材料確認しつつ、アマプラでワンピースを見る。
こちらのキットも3種類のおうちからひとつ選ぶのだが、いちばん難易度の高い「とう(塔)のあるおうち」を選ぶのがいかにも6年長男らしい選択。
長男の「レンガのおうち♡」は、木片でできたレンガをひとつずつ並べてつけていくもの。
3匹のこぶたで言えば、1年娘のどうぶつハウスはオオカミに壊された木の家で、6年長男の家は最後まで壊されなかったレンガのお家なんだけど、娘のやる気保全のため3匹のこぶたには触れないことにした。
1mmのズレも許さない繊細さでレンガをならべる6年長男。
レンガに集中しつつも、ワンピース視聴をやめない。
彼の小学校最後の夏休みはルフィと二人三脚ですごす夏となった。
レンガのおうち♡外壁の土台になる部分まで完成したところで1日目の作業終了。
2日目
スピード感で生きる男、4年次男は2日目も飛ばす。
甲板などもあらかた塗り終えて帆の製作にとりかかる。
作業スピードは音速のはやさなのだが、完成度という点では赤点すれすれラインを行く次男。
色が薄いところがあったり濃いところがあったり、タコ糸がぴろぴろ出ていても気にしない豪快な海の男。
おもしろい!作るのが楽しい!という気持ちが表情から伝わってくるので、次男を見ているとこちらが嬉しくなる。
彼は自分の作ったものの完成度が低くてもいつも仕上がりに満足していて、かつ、他の人が作った優れた作品に心から賞賛を述べることができる、とても気持ちのいい性格をしているのだ。
マストが組み立てあがったところで問題発生。
『帆に使う紙がない』
材料に入っているはずの帆用の紙を紛失した様子。
オワタ
お母さん…紙がない…お母さん紙がないんだけど…
トイレの個室から聞こえてきてるのかと思ったら次男だった。
スピード感はピカイチだが臨機応変な対応ができない次男は、紙を求めるトイレの亡霊となり、紙…かみ…か…み…とさまよう。
「紙がなければつくればいいやん」
そこに突如あらわれた紙、ではなく 神
臨機応変な対応が得意な兄神が他の材料から帆のおおよそのサイズを推測。素材的にはトレーシングペーパーが近いんじゃない?帆の上下のバランスはこれくらい?と、仕事が繊細かつ丁寧な兄神。
トイレの亡霊は無事に人間に戻ることができた。
あとはもうボンドでくっつけて
くっつけて
くっつけて
麦わらの一味の海賊船 完成〈祝〉
どくろの麦わら、さすがにもうちょっときれいに描かれへん????幼稚園児???と言いたくなるが飲み込むんだ。お母さんえらい。
後ろはこんな感じ
ところどころ木がバッキバキに割られているところがあるが、むしろ海賊船の廃退した雰囲気を演出していて悪くない。
次男お気に入りの箇所は甲板うしろの階段とのこと。
細かい作業がんばってえらい。
1年生末っ子娘はこの日も一緒に色塗り作業を少しだけして終了。
(写真撮り忘れた)
3日目
作業実績なし
4日目
作業実績なし
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9日目
仕事から帰ってきたら出来上がってた。
6年長男のレンガのおうち♡
(え? 写真は?制作過程の写真は?)
玄関アプローチの飛び石ならぬ飛び木がおしゃれ☆
塔の上の鐘の部分は木片をけずってやすりをかけて形作ったものらしく、形がちょっといびつなのも愛らしい。
屋根の部分をあけると小物がいれられるようになっていて
ドラえもんとくまモンが二者会談してた。
深刻な雰囲気で、ドラえもんが詰められてるようにも見える。ふたりの間になにがあったのか。
民事不介入なのでそっと屋根をもどす。
私としてはひまつぶしにでもなればと買ってきたキットだったけど、長男は夏休みの宿題と受け取ったらしく、夏休み最終日にすべりこみで作った模様。ワンピースを見ながら。
1年生末娘のどうぶつハウスは9月初め時点でこの状態。
ちょっと前まで幼稚園児だった1年生。
やはり工作キットだけ「さあどうぞ」と与えても自分で楽しくつくるのはむずかしいようで。
一緒に作業してくれる人がいないとモチベーションが維持できないので、週末をつかって声掛けしながら秋までに完成させたい所存。
【今回購入した工作キットはこちら ⇩ 】
レンガのおうちをつくろう【あす楽】対象:小学生高学年以上夏休み 冬休み 自由研究 自由工作 工作キット 貯金箱 小物入れ
外遊びできない夏の暑さのなかで家時間を楽しむのにじゅうぶん価値あるキット。
自由研究のネタとして使わなくても使う価値ありです!